自動車内装メッキ部品カシメ

超音波溶着の実績例

樹脂メッキ品のカシメ(リベッティング)でした。

一般的にカシメ部はマスキングされているのですが、この商品はマスキングされておらず、
メッキの上に超音波を当てて溶かしていかなければなりませんでした。

ジュラルミンの工具ホーンではすぐにヘタってしまうので、ハイス鋼の工具ホーンとしました。
Φ2mm程度のピンを溶かしていくのですが、なかなか溶けだしません。
メッキが硬くピン全体が振動してしまい、先端部分が溶けだしませんでした。

しばらくすると溶けてくるのですが、今度は「プルプル」とゼリーの様に震えだして、カシメの形状になりません。
何とメッキの膜の中で生地のABSが溶けて、大袈裟に言うと『メッキの袋の中にABSの液体が入っている』状況になっていました。

そして、何かの拍子でメッキの膜が破れて樹脂が飛び散りました。
不謹慎にもその時の現象が非常に面白かったです。

改善策としては工具ホーンに少し突起をつけて、カシメの早い段階でメッキの膜を破っておきます。
そこから溶け出してきた樹脂でメッキの膜も混ぜ込んでカシメる事に成功しました。

miyake

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20年間プラスチックの溶着の世界に身を置いています。本来外部には秘密にしておきたい内容もここには掲載しています。超音波溶着に関する知識やTipsをできるだけ余すところなく発信しています。ご質問があればお気軽にお問い合わせください。

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